FP3級過去問題 2023年5月学科試験 問39

問39

民法および失火の責任に関する法律(失火責任法)において、借家人が軽過失によって火事を起こし、借家と隣家を焼失させた場合、借家の家主に対して損害賠償責任を()。また、隣家の所有者に対して損害賠償責任を()。
  1. ① 負わない  ② 負う
  2. ① 負う  ② 負う
  3. ① 負う  ② 負わない

正解 3

問題難易度
肢16.7%
肢27.6%
肢385.7%

解説

失火責任法は、失火者の賠償責任について民法の例外を定めた法律です。

民法では、故意・過失により他人の権利や利益に損害を与えた場合、不法行為による損害賠償責任を負うことが定められています(民法709条)。しかし、失火責任法では、民法第709条の規定は、失火の場合には、適用しない。ただし、失火者に重大な過失があったときは、この限りでない。とし、失火(過失による火事)の場合、その過失が重くないものであれば、失火者は隣家等に与えた損害について賠償責任は負わなくてもよいことになっています。ただし、借家の場合は、元の状態で返還する賃貸借契約上の義務があるので、家主に対して債務不履行による損害賠償責任を負います
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借家人は損害賠償責任を、家主に対しては「①負う」、隣家に対しては「②負わない」ので[3]の組合せが適切です。

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