FP3級 2022年9月 実技(金財:個人)問5

【この問題にはが用意されています。読んでから回答してください。】

問5

次に、Mさんは、X社株式を売買する場合の留意点等について説明した。MさんのAさんおよび長男Cさんに対する説明として、次のうち最も不適切なものはどれか。
  1. 「証券取引所における株式の売買注文の方法のうち、成行注文は、希望する売買価格を明示せず、希望する銘柄、売り買いの別および数量を指定して注文する方法です。成行注文は、指値注文に優先して売買が成立します」
  2. 「権利付き最終日である2023年11月30日(水)までに、X社株式を買付約定(購入)すれば、X社株式の次回の期末配当を受け取ることができます」
  3. 「仮に、特定口座(源泉徴収あり)でX社株式を株価1,800円で100株購入し、同年中に株価2,000円で全株売却した場合、その他の取引や手数料等を考慮しなければ、譲渡益2万円に対して20.315%相当額が源泉徴収等されます」

正解 2

分野

科目:C.金融資産運用
細目:5.株式投資

解説

  1. 適切。成行注文は「Z社の株式を1,000株売りたい」というように値段を指示せずに売買注文する方法、指値注文は「Z社の株式を1株100円以上で1,000株売りたい」というように値段を指定して売買注文する方法です。
    証券取引所での売買には「成行優先の原則」があり、指値注文よりも成行注文が優先されるので、指値注文よりも成行注文の方が売買が成立しやすくなります。
  2. [不適切]。権利付き最終日とは、権利確定日に株主名簿に載る(=配当金や株主優待の権利を得る)ための最終取引日です。上場株式の引渡しは約定日から起算して3営業日後なので、権利確定日の2営業日前の日が権利付き最終取引日になります。
    <設例>では2023年11月30日(水)が権利確定日になっているので、権利付き最終取引日はその2営業日前に当たる2023年11月28日(月)となります。
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  3. 適切。上場株式等の譲渡益は、20.315%(所得税15%、復興特別所得税0.315%、住民税5%)の源泉徴収の対象となります。
    購入額が「1,800円×100株=180,000円」、売却額が「2,000円×100株=200,000円」なので、売買益の20,000円に対して20.315%の源泉徴収が行われます。
したがって不適切な記述は[2]です。