FP3級 2022年5月 実技(金財:個人)問4

【この問題にはが用意されています。読んでから回答してください。】

問4

はじめに、Mさんは、X社株式の投資指標について説明した。MさんのAさんに対する説明として、次のうち最も適切なものはどれか。
  1. 「株価の相対的な割高・割安の度合いを判断する指標に、PERやPBRがあります。<X社に関する資料>から算出されるX社株式のPERは1.2倍、PBRは12倍です」
  2. 「PERとPBRは、一般に、どちらも数値が高いほうが株価は割安と判断されますが、何倍程度が妥当であるかを検討する際は、同業他社の数値や過去の傾向と比較するなど、相対的な数値として捉えることが重要です」
  3. 「株価に対する1株当たりの年間配当金の割合を示す指標を配当利回りといいます。<X社に関する資料>から算出されるX社株式の配当利回りは2.5%です」

正解 3

分野

科目:C.金融資産運用
細目:5.株式投資

解説

  1. 不適切。PER(株価収益率)は「株価÷1株当たり純利益」、PBR(株価純資産倍率)は「株価÷1株当たり純資産」で計算します。
    1株当たり純利益は「300億円÷1.2億株=250円」なので、PERは「3,000円÷250円=12倍」です。1株当たり純資産は「3,000億円÷1.2億株=2,500円」なので、PBRは「3,000円÷2,500円=1.2倍」です。本肢はPERとPBRの数値が逆になっています。
  2. 不適切。PERとPBRはどちらも値が低い方が割安と判断されます。本肢は「高いほうが株価は割安」としているので誤りです。
  3. [適切]。配当利回り(%)は、株価に対する年間配当金の割合を示す指標で「1株当たり年間配当金÷株価×100」で計算します。
    1株当たり年間配当金は「90億円÷1.2億株=75円」なので、配当利回り(%)は「75円÷3,000円×100=2.5%」です。
したがって適切な記述は[3]です。