FP3級 2020年1月 実技(金財:個人)問4

【この問題にはが用意されています。読んでから回答してください。】

問4

Mさんは、X社株式の投資指標および投資の際の留意点について説明した。MさんのAさんに対する説明として、次のうち最も適切なものはどれか。
  1. 「株価の相対的な割高・割安を判断する指標として、PERが用いられます。<X社に関する資料>から算出されるX社のPERは、1.25倍です」
  2. 「配当性向は株主に対する利益還元の比率を示す指標です。<X社に関する資料>から算出されるX社の配当性向は、62.5%です」
  3. 「X社株式の期末配当を受け取るためには、権利確定日である2020年3月31日(火)の4営業日前の2020年3月25日(水)までにX社株式を購入しておく必要があります」

正解 2

分野

科目:C.金融資産運用
細目:5.株式投資

解説

  1. 不適切。PER(株価収益率)は、株価が1株当たりの純利益の何倍であるかを表す指標で、低い値であるほど割安と判断されます。PERは「株価÷1株当たりの純利益」で求めます。
    設問の条件では、当期純利益が320億円、発行済株式数が4億株、株価が1,500円なので、

     1株当たり純利益=320億円÷4億株=80円
     PER=1,500円÷80円=18.75

  2. [適切]。配当性向は、ある企業がその期の純利益(税引後当期純利益)の中から、配当金をどのくらい支払っているかの割合を表す指標で「年間配当金÷当期純利益×100」で求めます。
    設問の条件では、年間配当金総額200億円、当期純利益が320億円なので、

     配当性向(%)=200億円÷320億円×100=62.5%

  3. 不適切。国内の金融商品取引所において、上場株式を普通取引で売買した場合、売買が成立した日から起算して3営業日目に受渡しが行われます。
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    配当金を受け取るには権利確定日に株式を保有している必要があります。土日を除いた3日前を考えると31日(火)→30日(月)→27日(金)なので、3月31日(火)に保有しているためには、権利確定日の2営業日前に当たる3月27日(金)までに株式を購入しておく必要があります。
したがって適切な記述は[2]です。