FP3級 2019年1月 実技(金財:保険)問9

【この問題にはが用意されています。読んでから回答してください。】

問9

Mさんは、生命保険の活用方法について説明した。MさんのAさんに対する説明として、次のうち最も不適切なものはどれか。
  1. 「長期平準定期保険の解約返戻金は、役員退職金の原資として活用することができます。また、借入金の返済や運転資金等の事業資金として活用することもできます」
  2. 「長男Bさんが重い病気等で一定期間働けなくなった場合の業績悪化の可能性を考え、長男Bさんが重い病気等になった場合にX社が一時金を受け取ることができる生前給付タイプの生命保険に加入されることも検討事項の1つとなります」
  3. 「緊急の資金需要が生じた場合、契約者貸付制度を活用することができます。解約返戻金額の80%の範囲内で借り入れることができ、利息はかかりません」

正解 3

分野

科目:B.リスク管理
細目:3.生命保険

解説

  1. 適切。契約者および受取人を法人、当該法人役員または従業員を被保険者とした長期平準定期保険に加入することで、万が一被保険者が死亡してしまった際の遺族への死亡補償金の確保、被保険者が退職する際の退職金の原資の確保、という2つの目的を同時に果たせます。また長期平準定期保険は解約返戻率の高い期間が長く続くため、法人において税負担を軽くしながら緊急時に使える予備資金を簿外に積み立てる手段としても活用されています。
  2. 適切。法人保険の目的は、死亡保険金などの遺族保障だけではありません。役員の死亡以外の万が一に備え、事業の運転資金として生存給付タイプの生命保険に加入することも選択肢のひとつです。
  3. [不適切]。契約者貸付制度は、解約返戻金の一部を保険会社から借り入れられる制度です。なお、貸付金については保険会社所定の利息がかかります
    <設例>の生命保険では解約返戻金の80%の範囲で利用することができるので、X社で緊急の資金需要が生じた場合、契約者貸付制度を活用することができます。
したがって不適切な記述は[3]です。