FP3級 2017年1月 実技(金財:保険)問4

【この問題にはが用意されています。読んでから回答してください。】

問4

はじめに、Mさんは、各種データに基づいて老後の生活資金の準備の必要性について説明した。MさんのAさんに対する説明として、次のうち最も適切なものはどれか。
  1. 「厚生労働省の平成27年簡易生命表によると、男性の平均寿命は87.05歳(年)、女性の平均寿命は80.79歳(年)となっており、男性のほうが長生きであることがわかります。老後の生活資金の準備は、女性に比べて、男性のほうがその必要性がより高いと思われます」
  2. 「平成28年版厚生労働白書によると、標準世帯(夫が平均的収入で40年就業し、妻がその期間専業主婦だった場合)の老齢厚生年金の給付水準は年額780,100円となっています。公的年金を補完する自助努力として、個人年金保険に加入することを検討してください」
  3. 「公益財団法人生命保険文化センターの平成28年度生活保障に関する調査(速報版)によると、夫婦2人で老後生活を送るうえで必要と考えられている最低日常生活費は平均22万円(月額)となっています。今のうちから支出可能な保険料の範囲内で無理なく準備を進めていきましょう」

正解 3

分野

科目:A.ライフプランニングと資金計画
細目:3.ライフプランニングの考え方・手法

解説

  1. 不適切。平均寿命が男女逆になっています。平成27年簡易生命表によると、男性の平均寿命は80.79歳(年)、女性の平均寿命は歳87.05歳(年)となっており、女性のほうが長生きであることがわかります。
    一般的には、女性の方が長く生きる確率が高い分だけ老後の生活資金の準備をする必要性が高くなります。
  2. 不適切。平成28年版厚生労働白書(資料編)によると、サラリーマン夫婦の標準世帯の老齢厚生年金の給付水準(平成28年度)は年額221,504円です。年額780,100円は自営業者の1人の場合の標準給付水準です。
    老齢厚生年金は国民年金に上乗せした金額を受け取れるため、給付水準は780,100円より多い金額となります。自助努力として個人年金保険に加入することの選択肢の1つですが、他にも方法はあるので一概に言うことができません。
  3. [適切]。平成28年度生活保障に関する調査(速報版)によると、老後の最低日常生活費は月額22万円となっています。また、同資料では経済的にゆとりのある老後生活を送るための費用として、老後の最低日常生活費以外に必要と考えられている金額の平均が月額で12.8万円としており、これを合わせると年金収入だけでは多くのケースで足りないことが多いでしょう。
    このため、早いうちから少しずつ老後資金を蓄えていくことが重要です。
したがって適切な記述は[3]です。