〔①建築面積の上限〕
建築面積の限度は「敷地面積×建蔽率」の式で求めます。対象地や建築物が以下の条件に該当する場合には、建蔽率の緩和を考慮する必要があります。甲土地は準防火地域であり、建築しようとしている建物は耐火建築物ですので、10％緩和の対象となります。また特定行政庁が指定する角地でもあるので、さらに10％の緩和となります。

甲土地は900㎡ですので建築面積の限度は、

　900㎡×(60%＋20%)＝720㎡

〔②延べ面積の上限〕
建物の延べ面積の限度は「敷地面積×容積率」で計算します。そして、その敷地の前面道路の幅員が12ｍ未満の場合、容積率には次の2つのうち小さいほうが適用されます。

• 都市計画の指定容積率
• 前面道路の幅×法定乗数

甲土地は2つの道路に接していますが、幅員は同じ6ｍなのでどちらを前面道路として計算しても問題ありません。指定容積率が300％、前面道路の幅×法定乗数が「6ｍ×0.4＝2.4＝240％」なので、容積率は2つを比べて小さい240％となります。

甲土地は900㎡ですので延べ面積の限度は、

　900㎡×240%＝2,160㎡

以上より、①720㎡、②2,160㎡ となる[2]の組合せが適切です。