FP3級過去問題 2023年5月学科試験 問29

問29

相続人が負担した被相続人に係る香典返戻費用は、相続税の課税価格の計算上、葬式費用として控除することができる。

正解 

問題難易度
19.1%
×80.9%

解説

被相続人から承継した債務や相続人が負担した債務の金額がある場合、相続税の課税価格の計算上、各人が取得した相続財産の価額から控除されます。これが「債務控除」です。

相続人が負担した被相続人の葬式費用は、債務控除の対象となり、相続税の課税価格を計算する際に控除することができます。しかし、次に掲げる費用および債務は、税法上、葬式費用と認められていないため債務控除の対象外になります。
  • 香典返戻費用
  • 墓地・墓石・仏壇・仏具の買入または借入費用
  • 初七日や法事などの法会に要する費用
  • 医学上または裁判上の特別の処置に要した費用
したがって記述は[誤り]です。

香典は、遺族が葬儀の参列者から受け取る金品ですので相続財産に含まれません。このため、その一部を返すという意味合いの香典返戻費用(いわゆる香典返しの費用)も債務控除の対象にしないという理屈です。

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