FP3級 2022年9月 実技(金財:個人)問10

【この問題にはが用意されています。読んでから回答してください。】

問10

甲土地に耐火建築物を建築する場合の①建蔽率の上限となる建築面積と②容積率の上限となる延べ面積の組合せとして、次のうち最も適切なものはどれか。
  1. ① 350㎡ ② 1,400㎡
  2. ① 400㎡ ② 1,400㎡
  3. ① 400㎡ ② 1,500㎡

正解 2

分野

科目:E.不動産
細目:3.不動産に関する法令上の規制

解説

〔①建築面積の上限〕
建築面積の限度は「敷地面積×建蔽率」の式で求めます。対象地や建築物が以下の条件に該当する場合には、建蔽率の緩和を考慮する必要があります。
5/302.png/image-size:495×177
甲土地は準防火地域であり、建築しようとしている建物は耐火建築物ですので、10%緩和の対象となります。また特定行政庁が指定する角地でもあるので、さらに10%の緩和となります(合計で20%の緩和)。

甲土地は500㎡ですので建築面積の限度は、

 500㎡×(60%+20%)=400㎡

〔②延べ面積の上限〕
建物の延べ面積の限度は「敷地面積×容積率」で計算します。そして、その敷地の前面道路の幅員が12m未満の場合、容積率には次の2つのうち小さいほうが適用されます。
  • 都市計画の指定容積率
  • 前面道路の幅×法定乗数
甲土地は2つの道路に接していますが、この場合は幅員の大きい7m道路を前面道路とみなして計算します。指定容積率が300%、前面道路の幅×法定乗数が「7m×0.4=2.8=280%」なので、容積率は2つを比べて小さい280%となります。

甲土地は500㎡ですので延べ面積の限度は、

 500㎡×280%=1,400㎡

以上より、①400㎡、②1,400㎡ となる[2]の組合せが適切です。