FP3級 2022年5月 実技(FP協会:資産設計)問12

問12

会社員の飯田さんは、2023年中に勤務先を定年退職した。飯田さんの退職に係るデータが下記<資料>のとおりである場合、飯田さんの所得税に係る退職所得の金額として、正しいものはどれか。

<資料>
[飯田さんの退職に係るデータ]
  • 支給された退職一時金:1,800万円
  • 勤続期間:23年4ヵ月
    ※1年に満たない月は1年に切り上げて退職所得控除額を計算する。
  • 勤務した会社で役員であったことはない。
  • 退職は障害者になったことに基因するものではない。
  • 2022年以前に受け取った退職金はない。
  • 「退職所得の受給に関する申告書」は適切に提出されている。
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  1. 360万円
  2. 395万円
  3. 720万円

正解 1

分野

科目:D.タックスプランニング
細目:3.各種所得の内容

解説

退職所得は次の計算式で求めます。

 退職所得=(退職収入ー退職所得控除額)×1/2

この式中の退職所得控除額は、設問の資料で示されているように、勤続年数20年以下か20年超で計算式が変わります。
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勤続年数は23年4カ月なので、1年未満を切り上げて24年で計算します。20年超の計算式を使うと退職所得控除額は、

 800万円+70万円×(24年-20年)=1,080万円

退職一時金の額は1,800万円なので、退職所得の金額は、

 (1,800万円-1,080万円)×1/2=360万円

したがって[1]が適切です。