FP3級 2022年1月 実技(金財:保険)問4

【この問題にはが用意されています。読んでから回答してください。】

問4

はじめに、Mさんは、現時点の必要保障額を試算することにした。下記の<算式>および<条件>に基づき、Aさんが現時点で死亡した場合の必要保障額は、次のうちどれか。

<算式>
必要保障額=遺族に必要な生活資金等の支出の総額-遺族の収入見込金額
<条件>
  1. 長男Cさんが独立する年齢は、22歳(大学卒業時)とする。
  2. Aさんの死亡後から長男Cさんが独立するまで(22年間)の生活費は、現在の日常生活費(月額30万円)の70%とし、長男Cさんが独立した後の妻Bさんの生活費は、現在の日常生活費(月額30万円)の50%とする。
  3. 長男Cさん独立時の妻Bさんの平均余命は、32年とする。
  4. Aさんの死亡整理資金(葬儀費用等)、緊急予備資金は、500万円とする。
  5. 長男Cさんの教育資金の総額は、1,300万円とする。
  6. 長男Cさんの結婚援助資金の総額は、200万円とする。
  7. 住宅ローン(団体信用生命保険に加入)の残高は、2,000万円とする。
  8. 死亡退職金見込額とその他金融資産の合計額は、1,800万円とする。
  9. Aさん死亡後に妻Bさんが受け取る公的年金等の総額は、7,500万円とする。
  1. 4,004万円
  2. 6,004万円
  3. 1億3,504万円

正解 1

分野

科目:A.ライフプランニングと資金計画
細目:3.ライフプランニングの考え方・手法

解説

設問にも記載されているように、必要保障額は「①遺族に必要な生活資金等の総額-②遺族の収入見込金額」で計算します。<条件>のうちから必要な金額を抽出していきます。

〔①遺族に必要な生活資金等の総額〕
生活費
長男22歳まで … 月額30万円×70%×12月×22年間=5,544万円
長男独立後 … 月額30万円×50%×12月×32年=5,760万円
長男Cさんの教育資金・結婚援助資金総額
1,300万円+200万円=1,500万円
Aさんの葬儀費用・予備資金等
500万円
住宅ローン残高
Aさんが死亡すると団体信用生命保険から全額支払われるため、遺された家族が住宅ローン債務を負担することはありません。よって、必要な生活資金等には含めません。
以上より、①遺族に必要な生活資金等の総額は、

 5,544万円+5,760万円+1,500万円+500万円=13,304万円

〔②遺族の収入見込金額〕
金融資産の合計額
1,800万円
公的年金等の総額
7,500万円
以上より、②遺族の収入見込金額の総額は、

 1,800万円+7,500万円=9,300万円

必要保障額は①-②の差額です。

 ①13,304万円-②9,300万円=4,004万円

したがって、Aさんが死亡した場合の必要保障額は[1]の4,004万円になります。