FP3級 2022年1月 実技(FP協会:資産設計)問13

問13

会社員の細川博さんが2023年中に支払った医療費等が下記<資料>のとおりである場合、博さんの2023年分の所得税の確定申告における医療費控除の金額として、正しいものはどれか。なお、博さんの2023年中の所得は、給与所得600万円のみであり、支払った医療費等はすべて博さんおよび生計を一にする妻のために支払ったものである。また、保険金等により補てんされた金額はないものとし、医療費控除の金額が最も大きくなるよう計算することとする。
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(※)博さんは2023年8月に受けた健康診断により重大な疾病が発見されたため、引き続き入院して治療を行った。
  1. 320,000円
  2. 170,000円
  3. 150,000円

正解 2

分野

科目:D.タックスプランニング
細目:5.所得控除

解説

医療費控除の額は次の式で計算します。
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各医療費ごとに医療費控除の対象となるか否かを判断します。

【美容目的の施術代】
美容目的の整形手術や歯列矯正は医療費控除の対象外です。

【健康診断料】
人間ドック等の健康診断等の費用は、疾病の治療を行うものではないので、原則として医療費控除の対象とはなりません。しかし、健康診断等の結果、重大な疾病が発見され、かつ、その診断等に引き続きその疾病の治療を行った場合には、その健康診断が診察と同様と捉えられるので医療費控除の対象となります。
本問では、「(※) 健康診断により重大な疾病が発見されたため、引き続き入院して治療を行った。」とあるため、健康診断料も医療費控除の対象になります。

【治療費】
医療費控除の対象となります。

医療費の総額は「2万円+25万円=27万円」ですから、医療費控除の額は、

 27万円-10万円=17万円

したがって[2]が正解です。