FP3級 2021年5月 実技(金財:保険)問12

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問12

Aさんの2023年分の所得税における所得控除に関する以下の文章の空欄①~③に入る数値の組合せとして、次のうち最も適切なものはどれか。
  1. 「Aさんが適用を受けることができる配偶者控除の控除額は、()万円です」
  2. 「長女Cさんは特定扶養親族に該当するため、Aさんが適用を受けることができる長女Cさんに係る扶養控除の控除額は、()万円です」
  3. 「母Dさんは老人扶養親族の同居老親等に該当するため、Aさんが適用を受けることができる母Dさんに係る扶養控除の控除額は、()万円です」
  1. ① 26  ② 58  ③ 38
  2. ① 38  ② 58  ③ 48
  3. ① 38  ② 63  ③ 58

正解 3

分野

科目:D.タックスプランニング
細目:5.所得控除

解説

〔①について〕
配偶者控除の適用を受けるためには、配偶者の合計所得金額が48万円以下、配偶者が事業専従者として給与支払いを受けていない、納税者の合計所得金額が1,000万円以下などの要件を満たす必要があります。Aさんおよび妻Bさんは上記の要件をすべて満たしているので、Aさんは配偶者控除の適用を受けることができます。
配偶者控除の控除額は、納税者の合計所得金額と配偶者の年齢によって以下のように変わります。
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Aさんの合計所得金額は900万円以下(問11の解説参照:665万円)、妻Bさん(52歳)は70歳未満なので、控除額は38万円です。

〔②について〕
特定扶養親族とは、控除対象扶養親族のうち、その年12月31日現在の年齢が19歳以上23歳未満の人で、控除額は1人につき63万円となります。長女Cさんは20歳であり、アルバイト収入から給与所得控除の最低額55万円を差し引くと合計所得金額は0円になるので、特定扶養親族に該当します。
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〔③について〕
母Dさんの年金収入は年間100万円ですが、65歳以上の人には最低110万円の公的年金等控除があるので、公的年金等の収入金額の合計額が110万円以下であれば所得金額は0円となります。
よって、母Dさん(80歳)は扶養控除の適用を受けることができます。70歳以上の同居している老人扶養親族の同居老親等に該当するので、控除額は58万円です。

したがって、①38、②63、③58 となる[3]の組合せが適切です。