FP3級 2021年5月 実技(FP協会:資産設計)問13

問13

宇野仁志さん(80歳)は、将来発生するであろう自身の相続について、遺産分割等でのトラブルを防ぐために遺言書の作成を検討しており、FPの青山さんに相談をした。遺言書に関する青山さんの次の説明のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 「公正証書遺言を作成した後に、自筆証書遺言によって、先に作成した公正証書遺言を撤回することができます。」
  2. 「公正証書遺言を作成した場合、相続発生後、遺言書の保管者または相続人が家庭裁判所にその検認を請求することが必要です。」
  3. 「自筆証書遺言を作成する場合、遺言者と2人以上の証人が、各自これに署名し、押印をすることが必要です。」

正解 1

分野

科目:F.相続・事業承継
細目:3.相続と法律

解説

  1. [適切]。遺言書は何度でも作成することができます。2つ以上の遺言があり前の遺言が後の遺言と抵触する場合には、その抵触する部分は後の遺言で撤回したものとみなされます。公正証書遺言の内容を自筆証書遺言で撤回することも可能です。
  2. 不適切。公正証書遺言は原本が公証役場で保管され、改ざんのおそれがないことから検認は不要とされています。
  3. 不適切。自筆証書遺言は、遺言者が全文、日付、氏名を自書、押印して作成するものです。証人の立ち会いは不要で遺言者1人で作成することができます。遺言者と2人以上の証人が、各自これに署名し、押印をすることを要件とするのは公正証書遺言です。
したがって適切な記述は[1]です。