FP3級 2020年1月 実技(FP協会:資産設計)問18

【この問題にはが用意されています。読んでから回答してください。】

問18

浩介さんは、会社の定期健康診断で異常を指摘され、2023年11月に2週間ほど入院をして治療を受けた。その際の病院への支払いが高額であったため、浩介さんは健康保険の高額療養費制度によって払戻しを受けたいと考え、FPの福岡さんに相談をした。浩介さんの2023年11月の保険診療に係る総医療費が90万円であった場合、高額療養費制度により払戻しを受けることができる金額として、正しいものはどれか。なお、浩介さんは全国健康保険協会管掌健康保険の被保険者で、標準報酬月額は「36万円」である。また、浩介さんは限度額適用認定証を病院に提出していないものとする。
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  1. 86,430円
  2. 183,570円
  3. 189,870円

正解 2

分野

科目:A.ライフプランニングと資金計画
細目:4.社会保険

解説

高額療養費制度とは、同一月(1日~末日)に医療機関等で支払った医療費の一部負担金等が高額になった場合、一定の金額(自己負担限度額)を超えた分が、申請によって後で払い戻される制度です。
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高額療養費制度により払い戻される金額は「自己負担額-自己負担限度額」で計算します。浩介さんが11月に支払った総医療費は90万円、標準報酬月額は36万円ですので、「28万円~50万円」の区分の式を用いて自己負担限度額を計算します。

〔自己負担限度額〕
 80,100円+(900,000円-267,000円)×1%
=80,100円+6,330円
=86,430円

設例を見ると浩介さんは33歳なので医療費の自己負担割合は3割です。総医療費が90万円ですから窓口での自己負担額は「90万円×30%=27万円」であったと考えられます。よって、高額療養費制度により払い戻される金額は、

 270,000円-86,430円=183,570

したがって[2]が正解です。