FP3級過去問題 2020年1月学科試験 問41

問41

日本銀行の金融政策の1つである()により、日本銀行が金融機関の保有する有価証券の買入を行えば、市中に出回る資金量が()する。
  1. ① 預金準備率操作  ② 増加
  2. ① 公開市場操作  ② 増加
  3. ① 公開市場操作  ② 減少

正解 2

問題難易度
肢14.2%
肢285.4%
肢310.4%

解説

日本銀行が、金融政策手段の一つとして、金融機関との間で有価証券等と資金をやり取りして市中に流通する通貨量を調整することを公開市場操作といいます。公開市場操作には買いオペレーションと売りオペレーションがあります。
買いオペレーション(通称、買いオペ)
金融機関の保有する有価証券等を日本銀行が買い入れることで、通貨を日本銀行から市場へ移動させる操作。市中に出回る通貨量が増加するので、金融を緩和して金利を引き下げる効果がある。
売りオペレーション(通称、売りオペ)
日本銀行が保有する有価証券等を金融機関に売却することで、通貨を市場から日本銀行へ移動させる操作。市中に出回る通貨量が減少するので、金融を引き締めて金利を引き上げる効果がある。
日本銀行が金融機関から有価証券を買い入れる(買いオペレーション)を行うと、日本銀行の保有するお金が金融機関に移動するため市中の資金量は増加します。したがって[2]の組合せが正解です。

なお、預金準備率操作とは、金融機関が日本銀行に対して預け入れる預金残高の割合を変える金融政策手段ですが、1991年を最後に実施されていません。預金準備率を引き上げると、金融機関から日本銀行に通貨が移動することになるので、金融の引き締め効果があります。反対に、預金準備率の引き下げには金融の緩和効果があります。

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