FP3級 2019年1月 実技(金財:個人)問5

【この問題にはが用意されています。読んでから回答してください。】

問5

次に、Mさんは、株式の投資指標について説明した。MさんのAさんに対する説明として、次のうち最も不適切なものはどれか。
  1. 「PERは、株価が1株当たり当期純利益の何倍であるかを示す指標です。<X社に関する資料>から算出されるX社のPERは、16倍です」
  2. 「ROEは、総資産(総資本)に対する当期純利益の割合を示す指標です。<X社に関する資料>から算出されるX社のROEは、2.25%です」
  3. 「<X社に関する資料>から算出される投資指標の数値は、同業他社の数値やX社の過去の傾向などと比較して、投資判断材料の1つとすることをお勧めします」

正解 2

分野

科目:C.金融資産運用
細目:5.株式投資

解説

  1. 適切。PER(株価収益率)は、1株当たりの純利益に対する株価の割合を示す指標で、PERが低い値であるほど割安と判断されます。算出式は以下の通りです。

     株価収益率(倍)=株価÷1株当たりの純利益

    設問の条件では、当期純利益が45億円、発行済株式数が6,000万株、株価が1,200円なので、

     1株当たり純利益=45億円÷6,000万株=75円
     PER=1,200円÷75円=16

    したがって記述は適切です。
  2. [不適切]。ROE(自己資本利益率)は、ある期間の企業活動において「株主の投資額に比してどれだけ効率的に利益を獲得したか」を判断するのに用いられる指標です。算出式は以下の通りです。

     ROE(%)=当期純利益÷純資産×100

    X社の当期純利益は45億円、自己資本(純資産)は600億円ですので、

     ROE(%)=45億円÷600億円×100=7.5

    したがって記述は不適切です。
  3. 適切。投資の際は、様々な投資指数や、同業他社の数値や過去の動向などの様々な角度から検討していくことが大切です。
したがって不適切な記述は[2]です。