FP3級 2017年9月 実技(金財:個人)問12(改題)

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問12

民法における契約不適合責任に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. Aさんが甲マンションに入居後、契約不適合が判明し、AさんがXさんの契約不適合責任に基づく損害賠償の請求をする場合、Aさんはその不適合を知った時から1年以内にその旨を売主に通知しなければならない。
  2. 民法における契約不適合責任は強行規定であるため、XさんおよびAさんの合意があっても、「売主は契約不適合責任を負わない」とする特約は無効である。
  3. Xさんは、甲マンションに契約不適合があることを知らなかった場合、その不適合について契約不適合責任を負う必要はない。

正解 1

分野

科目:E.不動産
細目:2.不動産の取引

解説

  1. [適切]。売買の目的物に契約不適合があった場合、買主はその不適合を知った時から1年以内にその旨を売主に通知すれば、売主の担保責任を追及することができます。具体的には、履行の追完、代金減額、損害賠償請求および契約解除を求めることができます。
  2. 不適切。契約不適合責任は強行規定ではなく任意規定ですので、売主買主の合意のもとに、売主が契約不適合責任を負わない旨の特約を定めることもできます。
    売主が宅地建物取引業者の場合は、そのような定めをすることはできませんが、Xさんは宅地建物取引業者ではないので、契約不適合責任を負わない旨の特約は有効です。また事業者対個人の取引でも、事業者の全責任を免除する特約は消費者契約法により無効となることがあります。
  3. 不適切。契約不適合責任は原則として無過失責任ですので、売主がその不適合を知らなかったとしても契約内容に基づき責任を負わなければなりません。
したがって適切な記述は[1]です。