FP3級 2017年9月 実技(FP協会:資産設計)問11

問11

会社員の井上幸一さんは、2023年中に勤務先を定年退職する予定である。井上さんの退職に係るデータが下記<資料>のとおりである場合、井上さんの所得税に係る退職所得の金額として、正しいものはどれか。なお、井上さんは役員であったことはなく、退職は障害者になったことに基因するものではない。また、前年以前に受け取った退職金はないものとする。

<資料>
[井上さんの退職に係るデータ]
支給される退職一時金:3,000万円
勤続年数:40年
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  1. 3,000万円×1/2-2,200万円<0 よって、0円
  2. (3,000万円-2,200万円)×1/2=400万円
  3. 3,000万円-2,200万円×1/2=1,900万円

正解 2

分野

科目:D.タックスプランニング
細目:3.各種所得の内容

解説

退職所得は次の計算式で求めます。

 退職所得=(退職収入ー退職所得控除額)×1/2

この式中の退職所得控除額は、設問の<資料>で示されているように、勤続年数20年以下か20年超で計算式が変わります。
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勤続年数は40年ですので退職所得控除額は、20年超の計算式を使った以下のように求めます。

 800万円+70万円×(40年-20年)=2,200万円

退職一時金の額は3,000万円なので、退職所得の金額は、

 (3,000万円-2,200万円)×1/2=400万円

したがって[2]が適切です。