FP3級 2017年5月 実技(金財:個人)問10(改題)

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問10

不動産を売買する場合の留意点に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 物件Xの売買契約締結時において、AさんがCさんから解約手付を受領した場合、民法上、AさんはCさんが契約の履行に着手するまでは、手付金の倍額を現実に提供することで契約を解除することができる。
  2. 土地・家屋の固定資産税の納税義務者は、毎年4月1日現在で所有者として固定資産課税台帳に登録されている者であるが、実務上、売買契約により、売主と買主の間で固定資産税の負担割合を所有期間で按分して精算するのが一般的である。
  3. 売買に伴って所有権移転登記をする際に課される登録免許税の課税標準となる不動産の価額は、その実際の売買金額である。

正解 1

分野

科目:E.不動産
細目:2.不動産の取引

解説

  1. [適切]。解約手付が交付された場合、相手方が契約の履行に着手するまでは、売主は買主に対して手付金の倍額を現実に提供すれば契約を解除できます。反対に、買主側が契約を解除したいときには手付金を放棄すれば足ります。
    Aさんは売主ですので、Aさん側から手付による契約解除を申し出るときには手付金の倍額をCさんに償還しなければなりません。
  2. 不適切。土地・家屋の固定資産税の納税義務者は、毎年1月1日時点での所有者です。そのため、年の途中で売却をしても売主のもとへ納税通知書が届きます。
    なお、記述の後半にあるように、実務上は売主と買主の間で固定資産税を所有期間で按分して精算する方法がとられるのが一般的です。
  3. 不適切。登録免許税の課税標準となる不動産の価額は、原則として固定資産税評価額となります。
したがって適切な記述は[1]です。