FP3級 2017年1月 実技(金財:保険)問7

【この問題にはが用意されています。読んでから回答してください。】

問7

Mさんは、《設例》の<資料1>の終身保険について説明した。MさんのAさんに対する説明として、次のうち最も不適切なものはどれか。
  1. 「Aさんの退任時に、当該終身保険の解約返戻金を役員退職金の原資として活用することができます」
  2. 「Aさんの退任時に、役員退職金の一部として当該終身保険の契約者をAさん、死亡保険金受取人をAさんの相続人に名義変更することで、当該終身保険を個人の保険として継続することができます」
  3. 「保険期間中にX社に緊急の資金需要が生じた場合、契約者貸付制度を活用することができます。ただし、契約者貸付を利用できる上限は、利用時点での払込保険料相当額までとなります」

正解 3

分野

科目:B.リスク管理
細目:3.生命保険

解説

  1. 適切。終身保険は、掛け捨てではなく払込保険料に対する解約返戻金の割合(解約返戻率)が比較的高いので、役員退職金の準備などに適しています。
  2. 適切。法人名義の保険の名義変更を行い、法人から個人に移すことで、保障を継続しつつ退職金の一部とすることも可能です。
  3. [不適切]。契約者貸付制度は、解約返戻金の一部を保険会社から借り入れられる制度です。借入限度額は、一般的に解約返戻金の70~90%が相場となっています。なお、貸付金については一定の利息がかかります。
    収入の減少などにより一時的に保険料の払い込みが困難になった場合や、急にまとまった資金が必要となった際に保険契約を解約せずに資金を調達することができます。
    提案を受けている生命保険が契約者貸付制度に対応していれば、X社はお金を借りることができますが、借入れ可能な金額は払込保険料相当額までではなく「解約返戻金の7~8割程度」の範囲内となります。
したがって不適切な記述は[3]です。