FP3級 2026年5月学科試験 問55

問55

個人が居住用財産を買い換えて、「特定の居住用財産の買換えの場合の長期譲渡所得の課税の特例」の適用を受けた場合、買換資産の取得費は譲渡資産の取得費を()、買換資産の取得時期は譲渡資産の取得の日を()。
  1. ① 引き継ぎ  ② 引き継がない
  2. ① 引き継がず  ② 引き継ぐ
  3. ① 引き継ぎ  ② 引き継ぐ

正解 1

解説

「居住用財産の買換えの場合の長期譲渡所得の課税の特例」は、所有期間10年超、居住期間10年以上、譲渡対価1億円以下などの要件を満たす家屋やその敷地を売って、所定の期間内に買い換えた場合に、譲渡した居住用財産に対する譲渡課税を繰り延べることができる制度です。

本特例の適用を受けた場合、買換資産の取得費は、譲渡資産の取得費を引き継ぎます。また、買換資産の取得時期は、譲渡資産の取得の日を引き継ぎません

〔取得費について〕
本特例は、譲渡益を非課税にする制度ではなく、課税の時期を将来に先送りする制度です。買換資産の取得価額を取得費としてしまうと、譲渡収入のうちなかったものとされた部分はそのまま非課税となってしまいます。そのため、譲渡資産の取得費を買換資産に引き継がせる仕組みになっています。

〔取得時期について〕
取得時期は、その資産を売却したときに、短期譲渡所得と長期譲渡所得のどちらに区分されるかを判断するために重要です。もし、買換資産の取得時期まで譲渡資産から引き継がせると、買換資産を実際よりも長く所有していたものとして扱われてしまいます。そのため、買換資産の取得時期は、実際に取得した日となります。

したがって[1]の組合せが適切です。