FP3級 2025年5月 実技(FP協会:資産設計)問20

問20

下記<資料>の宅地の借地権(普通借地権)について、路線価方式による相続税評価額として、正しいものはどれか。なお、奥行価格補正率は1.0とし、記載のない事項については一切考慮しないこととする。
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  1. 12,960千円
  2. 30,240千円
  3. 43,200千円

正解 2

分野

科目:F.相続・事業承継
細目:6.相続財産の評価(不動産)

解説

路線価方式とは、道路ごとに付された1㎡当たりの標準的な価格を基準に、宅地の形状等による補正を加えた価格によって評価する方式です。1つの道路のみに面している土地の、路線価方式による相続税評価額を求める計算式は次のとおりです。

 路線価×奥行価格補正率×面積

まず、路線化方式によって対象地の自用地としての評価額を算定することになります。道路に記されている"240C"とは、当該道路に面する土地の1㎡当たりの価格が240千円であり、借地権割合が70%であることを示しています。対象地の面積は180㎡、奥行価格補正率は1.00ですので、自用地としての評価額は以下のように計算します。

 240千円×1.00×180㎡=43,200千円

評価対象が自用地以外(借地権、貸宅地、貸家建付地)の場合、自用地価額を基準にそれぞれ以下の式で評価額を求めます。
(1)借地権
自用地価額×借地権割合
(2)貸宅地
自用地価額×(1-借地権割合)
(3)貸家建付地
自用地価額×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)
評価対象は普通借地権なので(1)の算式を使います。対象地の借地権割合は70%であるため、借地権としての評価額は、

 43,200千円×70%=30,240千円

したがって[2]が正解です。