FP3級 2023年9月 実技(金財:保険)問8
問8
Mさんは、《設例》の長期平準定期保険について説明した。MさんのAさんに対する説明として、次のうち最も適切なものはどれか。- 「当該生命保険の単純返戻率(解約返戻金額÷払込保険料累計額)は、保険期間の途中でピーク時期を迎え、その後は低下しますが、保険期間満了時に満期保険金が支払われます」
- 「現時点で当該生命保険を払済終身保険に変更する場合、契約は継続するため、経理処理は必要ありません」
- 「当該生命保険を払済終身保険に変更し、契約者をAさん、死亡保険金受取人をAさんの相続人に名義を変更することで、当該払済終身保険を役員退職金の一部としてAさんに現物支給することができます」
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正解 3
分野
科目:B.リスク管理細目:3.生命保険
解説
- 不適切。長期平準定期保険には満期保険金はありません。長期平準定期保険の解約返戻率は、一定期間までは増え続けてピーク期間が長く続きますが、満期に近づくにつれ逓減していき、満期時にはゼロになります。
- 不適切。長期平準定期保険を払済終身保険に変更した場合、その時点の解約返戻金相当額を保険料積立金として資産計上し、長期平準定期保険料のうち資産計上していた金額を取り崩します。このとき「解約返戻金額>資産計上額」ならば差額は雑収入として、「解約返戻金額<資産計上額」ならば差額は雑損失として処理します。
- [適切]。契約者や受取人の名義変更を行い、会社の保険から個人の保険へ移すことで、保障を継続しつつ退職金の一部(現物支給)とすることも可能です。会社側では、解約返戻金相当額を役員退職金として計上し、それまでの資産計上額との差額を雑収入または雑損失として計上します。
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