【遺族基礎年金】
遺族基礎年金の受給対象者は、「子」または「子のいる配偶者」です。年金法において「子」とは次の者に限ります。

1. 18歳到達年度の末日(3月31日)を経過していない子
2. 20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の子

＜設例＞を見ると長女は19歳なので、妻の恵子さんは遺族基礎年金を受給することができません。

【遺族厚生年金】
健吾さんは厚生年金保険に加入しています。厚生年金保険の加入中に死亡した場合、所定の遺族に遺族厚生年金が支給されるので、恵子さんは遺族厚生年金を受給できます。

【寡婦年金】
寡婦年金は、国民年金の第1号被保険者が死亡して、遺族が遺族基礎年金を受けられない場合に支給されるものです。保険料納付済期間＋免除期間が10年以上の夫が年金を受けずに死亡したことを要件として、妻が60歳から65歳到達月まで受給できるものなので、設問と合致しません。

【中高齢寡婦加算額】
中高齢寡婦加算は、夫の死亡により遺族厚生年金を受給している年金法上の子のいない妻に対して、40歳から65歳になるまでの間支給される遺族厚生年金の加算給付制度です。優子さんは40歳以上で年金法上の子がいないので、中高齢寡婦加算額の支給対象となります。

以上より、優子さんに支給される公的年金の遺族給付は遺族厚生年金と中高齢寡婦加算額になります。したがって[3]が適切な記述です。