FP3級 2022年5月 実技(金財:個人)問14

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問14

現時点(2024年5月22日)において、Aさんの相続が開始した場合に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 「妻Bさんが自宅の敷地と建物を相続し、『小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例』の適用を受けた場合、自宅の敷地(相続税評価額6,000万円)について、相続税の課税価格に算入すべき価額を1,200万円とすることができます」
  2. 「孫Fさんが相続により財産を取得した場合、孫Fさんは相続税額の2割加算の対象となります」
  3. 「相続税の申告書は、原則として、相続の開始があったことを知った日の翌日から10カ月以内に、被相続人であるAさんの死亡時の住所地を所轄する税務署長に提出しなければなりません」

正解 2

分野

科目:F.相続・事業承継
細目:4.相続と税金

解説

  1. 適切。相続人の自宅の敷地は、小規模宅地等の評価減の特例で特定居住用宅地に該当し、330㎡までの部分について80%が減額されます。自宅の敷地は250㎡ですから全部が80%減額の対象となります。
     減額分:6,000万円×80%=4,800万円
     相続税の課税価格に算入すべき額:6,000万円-4,800万円=1,200万円
    ※相続税の課税価格に算入するのは敷地の評価額のうち「1-80%=20%」ですから「6,000万円×20%=1,200万円」と計算することもできます。
  2. [不適切]。相続税の2割加算の対象となるのは、被相続人の1親等の血族および配偶者以外の人です。孫は被相続人の2親等の親族ですが、Fさんのように代襲相続人である孫は2割加算の対象ではありません。1親等の子の代わりに相続するという立場だからです。
  3. 適切。相続税の申告書は、原則として、その相続の開始があったことを知った日の翌日から10カ月以内に、被相続人の住所地を所轄する税務署長に提出しなければなりません。
したがって不適切な記述は[2]です。