FP3級 2022年1月 実技(FP協会:資産設計)問3

問3

下記<資料>に基づくQX株式会社の投資指標に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、購入時の手数料および税金は考慮しないこととする。
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  1. 株価収益率(PER)で比較した場合、QX株式会社の株価は日経平均採用銘柄の平均(予想ベース)より割安である。
  2. 株価純資産倍率(PBR)で比較した場合、QX株式会社の株価は東京証券取引所市場第1部(東証1部)全銘柄の平均より割安である。
  3. 配当利回りで比較した場合、QX株式会社の配当利回りはジャスダック全銘柄の平均(予想ベース)より低い。

正解 2

分野

科目:C.金融資産運用
細目:5.株式投資

解説

  1. 不適切。PER(株価収益率)は、1株当たりの純利益に対する株価の割合を示す指標で「株価÷1株当たり純利益」で求めます。QX株式会社の株価は910円、1株当たり純利益は45円なので、PERは「910円÷45円≒20.22倍」です。
    これに対して日経平均採用銘柄の平均は14.23倍です。PERは低いほど割安と判断されるので、QX株式会社の方が割高です。
  2. [適切]。PBR(株価純資産倍率)は、企業について市場が評価した値段(時価総額)が、会計上の解散価値である純資産の何倍であるかを表す指標で「株価÷1株当たりの純資産」で求めます。QX株式会社の株価は910円、1株当たり純資産は1,375円なので、PBRは「910円÷1,375円≒0.66倍」です。
    これに対して東証1部全銘柄の平均は1.33倍です。PBRは低いほど割安であると判断されるので、QX株式会社の方が割安です。
  3. 不適切。配当利回り(%)は「1株当たりの年間配当金÷株価×100」で求めます。1株当たり年間配当金が30円、株価が910円なので、配当利回り(%)は「30円÷910円×100≒3.29%」です。
    QX株式会社の配当利回りは、ジャスダック全銘柄の平均である1.57%より高いので、記述は誤った説明です。
したがって適切な記述は[2]です。