FP3級 2021年1月 実技(金財:個人)問10

【この問題にはが用意されています。読んでから回答してください。】

問10

乙土地に耐火建築物を建築する場合の①建蔽率の上限となる建築面積と②容積率の上限となる延べ面積の組合せとして、次のうち最も適切なものはどれか。
  1. ① 270㎡ ② 1,200㎡
  2. ① 300㎡ ② 1,200㎡
  3. ① 300㎡ ② 900㎡

正解 3

分野

科目:E.不動産
細目:3.不動産に関する法令上の規制

解説

〔①建築面積の上限〕
建築面積の限度は「敷地面積×建蔽率」の式で求めます。対象地や建築物が以下の条件に該当する場合には、建蔽率の緩和を考慮する必要があります。
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乙土地は、建蔽率80%の区域かつ防火地域であり、建築しようとしている建物は耐火建築物ですので、建蔽率を100%として計算できます。乙土地の敷地面積は300㎡なので建築面積の限度は、

 300㎡×100%=300㎡

〔②延べ面積の上限〕
建物の延べ面積の限度は「敷地面積×容積率」で計算します。そして、その敷地の前面道路の幅員が12m未満の場合、容積率には次の2つのうち小さい方が適用されます。
  • 都市計画の指定容積率
  • 前面道路の幅×法定乗数
甲土地・乙土地を一体として利用する場合には10m道路を前面道路とできますが、設問は乙土地の単独利用なので前面道路は乙土地に接している5m道路となります。設問の事例では、指定容積率が400%、前面道路の幅×法定乗数が「5m×0.6=3.0=300%」なので、容積率は2つを比べて小さい300%となります。

乙土地は300㎡ですので延べ面積の限度は、

 300㎡×300%=900㎡

以上より、①300㎡、②900㎡ とする[3]の組合せが適切です。