FP3級 2021年1月 実技(FP協会:資産設計)問14

問14

2024年1月4日に相続が開始された筒井賢太郎さん(被相続人)の<親族関係図>が下記のとおりである場合、民法上の相続人および法定相続分の組み合わせとして、正しいものはどれか。なお、記載のない条件については一切考慮しないこととする。
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  1. 由香里 1/2 浩太 1/4 玲花 1/4
  2. 由香里 1/2 浩太 1/6 進平 1/6 玲花 1/6
  3. 由香里 1/2 広樹 1/6 浩太 1/6 玲花 1/6

正解 1

分野

科目:F.相続・事業承継
細目:3.相続と法律

解説

法定相続人の範囲ですが、死亡した人の配偶者は常に相続人となり、配偶者以外の人は、「子」→「直系尊属」→「兄弟姉妹」の順序で配偶者と一緒に相続人になります。
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親族関係図を見ると、法定相続人は「配偶者と子」の組合せとわかります。親族関係図に示されている配偶者および子は、由香里さん・広樹(放棄)さん・浩太さん・万理奈さん(死亡)の4人です。万理奈さんは既に死亡していますが、本来の相続人が死亡・欠格・廃除により相続できない場合には、その子が代襲相続します。よって、万理奈さんの代わりに玲花さんが法定相続人となります。一方、広樹さんは相続放棄をしています。相続放棄した者は、最初からいなかったものと取り扱われるので、今回の法定相続人・法定相続分には一切関係してこないことになります。
以上より、法定相続人は、由香里さん・浩太さん・玲花さんの3人になります。

次に法定相続分ですが、配偶者と子のケースでは配偶者1/2・子1/2、同一順位の者が複数いるときはその中で均等に配分するので、各人の法定相続分は次のようになります。浩太さんと玲花さんは同一順位なので、1/2を頭数で按分することになります。
  • 由香里さん … 1/2
  • 浩太さん … 1/2×1/2=1/4
  • 玲花さん … 1/2×1/2=1/4
したがって[1]の組合せが正解です。