FP3級 2018年9月 実技(金財:保険)問8
問8
Mさんは、《設例》の<資料>の逓増定期保険について説明した。MさんのAさんに対する説明として、次のうち最も不適切なものはどれか。- 「現在加入している生命保険の解約返戻金は、逓増率変更年度経過後10年程度は増加しますので、Aさんが勇退を検討されている10年後の退職金準備として適しています。解約することなく、継続されることをお勧めします」
- 「現在加入している生命保険を払済終身保険に変更することもできます。Aさんが勇退する際に、契約者をAさん、死亡保険金受取人をAさんの相続人に名義変更することで、当該払済終身保険を役員退職金の一部として支給することができます」
- 「急な資金需要の発生により、X社が当該生命保険から契約者貸付制度を利用した場合、契約者貸付金の全額を借入金として負債に計上する必要があります」
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正解 1
分野
科目:B.リスク管理細目:3.生命保険
解説
- [不適切]。一般に逓増定期保険では、逓増率変更年度経過後、保険期間の終盤になるほど解約返戻金が減っていきます。Aさん(58歳)が今後10年間現役で働くとすると勇退は68歳になり、保険満了期間である72歳に近くなります。このときに解約しても現時点ほどの解約返戻金は望めないため、解約して別の保険に加入した方が良い選択になると考えられます。
- 適切。現在加入している保険契約は、払済終身保険に変更することができます。また、法人名義の保険契約をAさんの個人名義に変更することで退職金の一部とすることもできます。
- 適切。契約者貸付制度を利用した場合は、契約者貸付金の全額を借入金として負債に計上しなければなりません。
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