FP3級 2015年1月 実技(FP協会:資産設計)問4

問4

投資信託の運用スタイル・運用手法に関する次の記述の空欄(ア)~(エ)にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
  • )運用とは、あらかじめ決めた運用目安となる指標(ベンチマーク)を上回る収益の獲得を目指す運用スタイルのことをいう。一般に()運用では、()運用に比べて、運用管理費用(信託報酬)などのコストが()なる傾向がある。
  • )運用には、ファンドマネージャーやアナリストの調査・分析に基づいて個別銘柄の投資価値を判断し、その積上げによりポートフォリオを構築していく手法があり、これを()アプローチという。
  1. (ア)アクティブ (イ)パッシブ (ウ)高く (エ)ボトムアップ
  2. (ア)アクティブ (イ)パッシブ (ウ)低く (エ)トップダウン
  3. (ア)パッシブ (イ)アクティブ (ウ)低く (エ)ボトムアップ

正解 1

分野

科目:C.金融資産運用
細目:3.投資信託

解説

〔(ア)について〕
「あらかじめ決めた運用目安となる指標(ベンチマーク)を上回る」という記述からアクティブ運用とわかります。

〔(イ)について〕
アクティブ運用と対比する運用スタイルとしてパッシブ運用があります。パッシブ運用は、運用成績が特定の指標に連動することを目指して運用する手法です。

〔(ウ)について〕
アクティブ運用では、基準となるベンチマークを上回る収益の確保を目指します。機械的に運用できるパッシブ運用と比較して、投資戦略の立案や個々の銘柄の分析にコストが掛かるので、運用管理費用(信託報酬)などのコストは高めです。

〔(エ)について〕
アクティブ運用には様々なアプローチがありますが、トップダウン・アプローチとボトムアップ・アプローチは、ポートフォリオの組み入れ比率を決定する際の考え方の違いです。
トップダウン・アプローチ
経済・社会・政治などを取り巻く環境といったマクロ的視点の分析から、業種別や国・地域別の比率を決めてその中で組み入れ銘柄を選んで投資する方法
ボトムアップ・アプローチ
個別企業の訪問リサーチや企業別業績などで魅力のある銘柄を選んでポートフォリオを構築する方法
本問では「個別銘柄の投資価格を判断し、その積み上げによりポートフォリオ構築」という記述から、ボトムアップ・アプローチを説明しているとわかります。

以上より[1]の組合せが適切です。