FP3級過去問題 2010年9月学科試験 問38

問38

生命保険の保険料は、()や収支相等の原則に基づいて、3つの予定基礎率を用いて算出されている。
  1. 適合性の原則
  2. 利得禁止の原則
  3. 大数の法則

正解 3

問題難易度
肢114.8%
肢26.8%
肢378.4%

解説

生命保険の保険料は、確率論や統計学に基づいて数理的に決定されています。その根拠となるのは以下の2つの原則です。
大数の法則
サイコロを振り続けると各出目の出現率が理論上の1/6に近づくように、数が少なく不確定なことでも、集団になると一定の法則が成り立つこと
収支相等の原則
契約者全体が支払う保険料の総額と、保険会社が受取人全体に支払う保険金の総額が等しくなるように保険料を計算すること
上記2つの原則に基づき、3つの予定基礎率を用いて算出されます。
  • 予定死亡率 … 死亡率の統計をもとに算出される性別・年齢ごとの死亡者数の割合
  • 予定利率 … 資産運用による運用益を保険料から割引く割引率
  • 予定事業費率 … 事業運営に必要な諸経費の割合
したがって()には大数の法則が入ります。

なお、適合性の原則は「金融商品を提供するときに顧客の知識、経験、財産、目的に照らして不適当な勧誘を行ってはならない」という金融商品取引法上の原則、利得禁止の原則は「損額額を超える保険金を支払ってはならない(保険金で利得が生じてはならない)という損害保険の原則です。

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