FP3級過去問題 2010年5月学科試験 問46

問46

Aさんの2023年分の給与所得の金額が800万円、事業所得の損失金額が100万円、一時所得の損失金額が50万円であるとき、Aさんの2023年分の総所得金額は、()である。
  1. 650万円
  2. 675万円
  3. 700万円

正解 3

問題難易度
肢128.4%
肢216.8%
肢354.8%

解説

損益通算とは、所得税における総所得金額の計算上、赤字の所得金額を別の所得の黒字の金額から差し引くことです。損失を別の所得と損益通算することが認められているのは以下の4種類の所得に限られます。4つの所得は富士山上(フジサンジョウ)の語呂合わせで覚えましょう。
  • 不動産所得(土地等の取得に充てた借入金の利子部分を除く)
  • 事業所得
  • 山林所得
  • 譲渡所得(土地・建物、上場株式、生活に通常必要でない資産の譲渡を除く)
この4種類の所得の1年間の収支が損失である場合には、その金額を給与所得や一時所得などの他の所得金額から差し引くことが認められています。

設問のケースでは、給与所得の金額と赤字の事業所得は相殺されますが、一時所得は損益通算の対象外なので損失を総所得金額から減じることはしません。したがって、総所得金額は給与所得から事業所得の損失を差し引いた700万円になります。

 800万円-100万円=700万円