FP3級過去問題 2009年5月学科試験 問56

問56

被相続人Aの親族関係が下図のとおりである場合、孫Gの民法上の法定相続分は()である。
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  1. 4分の1
  2. 6分の1
  3. 8分の1

正解 2

問題難易度
肢12.5%
肢275.9%
肢321.6%

解説

法定相続分は、各相続人の相続財産の取り分として法律上定められた割合です。遺産分割をする上での目安となります。

法定相続分は、法定相続人の組合せにより以下のように定められています。子、直系尊属、兄弟姉妹がそれぞれ2人以上いるときは、原則としてその中で均等に分けます。
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法定相続人の範囲ですが、死亡した人の配偶者は常に相続人となり、配偶者以外の人は、「子」→「直系尊属」→「兄弟姉妹」の順序で配偶者と一緒に相続人になります。

設問のケースでは、まず存命中の配偶者が法定相続人になります。そして被相続人には第1順位に当たる子がいるため、法定相続人は「配偶者と子」の組合せになります。また、このケースでは「子E」が既に死亡してますが、その子供に当たる「孫G」がいるので、「子E」の法定相続分は「孫G」によって代襲相続されます。したがって法定相続人は「妻B」「子C」「子D」「孫G」の4人です。
配偶者と子が法定相続人になるケースでは、子の割合は2分の1です。さらに、この2分の1は3人の子に均等に配分されるので、「子E」を代襲相続する「孫Gさん」の法定相続分は6分の1になります。したがって[2]が適切です。

[法定相続人と法定相続分]
・妻B … 1/2
・子C … 1/2×1/3=1/6
・子D … 1/2×1/3=1/6
・孫G(代襲相続) … 1/2×1/3=1/6

代襲相続 … 本来相続を受けるベき、被相続人の子または兄弟が亡くなっているときに、その子や孫が代わりに法定相続人となる制度