FP3級過去問題 2023年9月学科試験 問36

問36

生命保険の保険料は、大数の法則および()に基づき、予定死亡率、予定利率、()の3つの予定基礎率を用いて計算される。
  1. ① 適合性の原則  ② 予定事業費率
  2. ① 適合性の原則  ② 予定損害率
  3. ① 収支相等の原則  ② 予定事業費率

正解 3

問題難易度
肢124.0%
肢24.0%
肢372.0%

解説

生命保険の保険料は、確率論や統計学に基づいて数理的に決定されています。その根拠となるのは以下の2つの原則です。
大数の法則
サイコロを振り続けると各出目の出現率が理論上の1/6に近づくように、数が少なく不確定なことでも、集団になると一定の法則が成り立つこと
収支相等の原則
契約者全体が支払う保険料の総額と保険会社が受取人全体に支払う保険金の総額が等しくなるように保険料を計算すること
上記2つの原則に基づき、3つの予定基礎率(予定死亡率、予定利率、予定事業費率)を用いて算出されます。
予定死亡率
統計資料である生命表に基づく性別・年齢別の死亡率
予定利率
保険会社が責任準備金の運用により見込む利回り率
予定事業費率
保険事業を運営する上で必要な費用の割合
①には収支相等の原則、②には予定事業費率が入るので、適切な組合せは[3]です。

なお、適合性の原則は、金融商品取引業者等は、顧客の知識、経験、財産の状況及び目的に照らして不適当な勧誘を行ってはならないという金融商品取引法の規則です。予定損害率は、生命保険ではなく損害保険の保険料の算定に用いられる確率です。