FP3級 2023年5月 実技(金財:保険)問11
問11
Aさんの2023年分の所得税の課税に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。- 「Aさんが受け取った一時払変額個人年金保険の解約返戻金は、源泉分離課税の対象となります」
- 「Aさんが適用を受けることができる配偶者控除の額は、38万円です」
- 「Aさんが適用を受けることができる扶養控除の額は、63万円です」
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正解 2
分野
科目:D.タックスプランニング細目:5.所得控除
解説
- 不適切。一時払個人年金保険や一時払養老保険を契約から5年以内に解約した場合、その保険差益は金融類似商品として源泉分離課税の対象となります。設例を見ると、個人年金保険は契約後5年を超えてから解約されているので、源泉分離課税ではなく、一時所得として総合課税の対象となります。
- [適切]。配偶者控除の適用を受けるためには、配偶者の合計所得金額が48万円以下、配偶者が事業専従者として給与支払いを受けていない、納税者の合計所得金額が1,000万円以下などの要件を満たす必要があります。妻Bさんはパート収入90万円がありますが、給与所得控除の最低額55万円を差し引いた後の所得金額は35万円です。
配偶者控除の控除額は、納税者の合計所得金額と配偶者の年齢によって変わります。Aさんの合計所得金額は900万円以下、妻Bさん(43歳)は70歳未満なので、配偶者控除の額は38万円となります。 - 不適切。扶養控除の対象となるのは、納税者と生計を一にする配偶者以外の16歳以上の親族で、合計所得金額が48万円以下の人です。Aさんの家族では収入のない長女Cさんのみが扶養控除の対象となります。
扶養控除の控除額は下表のようになっています。長女Cさん(16歳)は一般扶養親族に該当し、控除額は38万円です。よって、Aさんが受けることができる扶養控除の額は38万円です。
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