FP3級 2023年5月 実技(FP協会:資産設計)問3

問3

露木さんは、投資信託の費用についてFPの中井さんに質問をした。下記の空欄(ア)~(ウ)にあてはまる語句に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
露木さん
投資信託の費用について教えてください。
中井さん
まず、購入する際に「購入時手数料」がかかります。中には、この手数料が無料である「()型」の投資信託もあります。
露木さん
無料もあるのですね。
中井さん
購入時に払う手数料がなくても、保有中に差し引かれる費用がありますよ。「()」といって信託報酬とも呼ばれ、運用にかかる経費として、信託財産の残高から日々、差し引かれます。
露木さん
保有中に差し引かれるということは、長期投資をする場合には気にしておきたいですね。
中井さん
そうですね。また、解約する際に「()」が差し引かれる投資信託もあります。これは、投資家同士の公平性を期し、投資信託の純資産を安定的に保つ目的です。解約する投資家から徴収して投資信託の純資産に残す趣旨で、手数料とは性格が異なります。
  1. (ア)にあてはまる語句は、「オープン」である。
  2. (イ)にあてはまる語句は、「口座管理料」である。
  3. (ウ)にあてはまる語句は、「信託財産留保額」である。

正解 3

分野

科目:C.金融資産運用
細目:3.投資信託

解説

〔(ア)について〕
一般的に投資信託を購入する際には手数料がかかります。この手数料は販売する金融機関ごとに異なります。購入時手数料がゼロの商品もあり、ノーロード型(no load)と呼ばれます。
なお、オープン型(追加型)は、運用開始した後にいつでも購入することができる投資信託を指します。オープン型に対して、募集時にしか購入できない投資信託は「単位型」と呼ばれます。

〔(イ)について〕
投資信託の保有中、信託財産の残高から信託報酬として日々差し引かれる費用は運用管理費用です。
証券会社によっては証券口座の維持管理の名目で口座管理料がかかる場合もありますが、口座管理料は、預かり金から徴収される点、支払いは年1回である点で記述と合致しません。

〔(ウ)について〕
投資信託の解約時に、解約代金から差し引かれることがある手数料は信託財産留保額です。残された受益者に不利とならないように、解約による売却コストを解約者に負担してもらう趣旨のものです。

したがって適切なものは[3]です。