FP3級 2022年9月 実技(金財:保険)問4

【この問題にはが用意されています。読んでから回答してください。】

問4

はじめに、Mさんは、生命保険の見直しを検討するにあたって、現時点の必要保障額を試算することにした。下記の<算式>および<条件>に基づき、Aさんが現時点で死亡した場合の必要保障額は、次のうちどれか。
<算式>
必要保障額=遺族に必要な生活資金等の支出の総額-遺族の収入見込金額
<条件>
  1. 現在の毎月の日常生活費は35万円であり、Aさん死亡後の妻Bさんの生活費は、現在の日常生活費の50%とする。
  2. 現時点の妻Bさんの平均余命は、30年とする。
  3. Aさんの死亡整理資金(葬儀費用等)・緊急予備資金は、500万円とする。
  4. 住宅ローン(団体信用生命保険に加入)の残高は、400万円とする。
  5. 死亡退職金見込額とその他金融資産の合計額は、2,000万円とする。
  6. Aさん死亡後に妻Bさんが受け取る公的年金等の総額は、4,500万円とする。
  7. 現在加入している生命保険の死亡保険金額は考慮しなくてよい。
  1. 200万円
  2. 300万円
  3. 700万円

正解 2

分野

科目:B.リスク管理
細目:3.生命保険

解説

設問にも記載されているように、必要保障額は「①遺族に必要な生活資金等の総額-②遺族の収入見込金額」で計算します。<条件>のうちから必要な金額を抽出していきます。

〔①遺族に必要な生活資金等の総額〕
生活費
月額35万円×50%×12月×30年間=6,300万円
Aさんの葬儀費用・予備資金等
500万円
住宅ローン残高
Aさんが死亡すると団体信用生命保険から全額支払われるため、遺された家族が住宅ローン債務を負担することはありません。よって、必要な生活資金等には含めません。
以上より、①遺族に必要な生活資金等の総額は、

 6,300万円+500万円=6,800万円

〔②遺族の収入見込金額〕
金融資産の合計額
2,000万円
公的年金等の総額
4,500万円
以上より、②遺族の収入見込金額の総額は、

 2,000万円+4,500万円=6,500万円

必要保障額は①-②の差額です。

 ①6,800万円-②6,500万円=300万円

したがって、Aさんが死亡した場合の必要保障額は[2]の300万円となります。