FP3級 2022年5月 実技(金財:保険)問9

【この問題にはが用意されています。読んでから回答してください。】

問9

Mさんは<資料2>の定期保険について説明した。MさんのAさんに対する説明として、次のうち最も適切なものはどれか。
  1. 「当該生命保険の単純返戻率(解約返戻金額÷払込保険料累計額)は、保険始期から上昇し、保険期間満了直前にピークを迎えます」
  2. 「当該生命保険の支払保険料は、その全額を損金の額に算入することができます」
  3. 「急な資金需要の発生により、X社が当該生命保険から契約者貸付制度を利用した場合、契約者貸付金の全額を雑収入として益金の額に算入します」

正解 2

分野

科目:B.リスク管理
細目:3.生命保険

解説

  1. 不適切。解約返戻率は、保険始期から上昇し、保険期間の中盤にピークを迎え、保険期間満了に近づくにつれて低下していきます。保険期間満了時には解約返戻金はゼロとなります。
    09_1.png./image-size:377×197
  2. [適切]。解約返戻金のある法人保険の経理処理は、最高解約返戻率を基準に以下のように区分されています。
    09_2.png./image-size:536×309
    本問の定期保険は最高解約返戻率が48%(50%以下)なので、支払保険料の全額を損金の額に算入します。
  3. 不適切。契約者貸付制度は、解約返戻金の一部を保険会社から借り入れられる制度です。契約者貸付制度で借り受けた資金は、借方:現預金(資産)、貸方:長期借入金(負債)として仕訳します。増えるのは資産と負債であり、益金には算入しません。
したがって適切な記述は[2]です。