FP3級過去問題 2018年9月学科試験 問48

問48

Aさんの2024年分の各種所得の金額が下記の〈資料〉のとおりであった場合、損益通算後の総所得金額は()となる。なお、各種所得の金額に付されている「▲」は、その所得に損失が生じていることを表すものとする。
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  1. 700万円
  2. 750万円
  3. 800万円

正解 1

問題難易度
肢185.7%
肢212.4%
肢31.9%

解説

損益通算とは、所得税における総所得金額を求める際に、それぞれの方法で計算した各種所得のうち黒字の所得金額と赤字の所得金額を相殺することです。例えば、ある所得が200万円、別の所得が▲100万円だった場合、損益通算をすると所得金額は「200万円-100万円=100万円」となります。

損益通算が認められているのは、次の4つの所得で生じた損失に限られます。4つの所得は富士山上(フジサンジョウ)の語呂合わせで覚えましょう。
  • 不動産所得(土地等の取得に充てた借入金の利子部分を除く)
  • 事業所得
  • 山林所得
  • 譲渡所得(土地・建物、上場株式、生活に通常必要でない資産の譲渡を除く)
この4種類の所得の1年間の収支が損失である場合には、その金額を給与所得や一時所得などの他の所得金額から差し引くことができます。

設問のケースでは、黒字の不動産所得と赤字の事業所得は相殺されますが、雑所得の損失は損益通算の対象外なので総所得金額から差し引くことはできません。したがって総所得金額は、不動産所得から事業所得の損失を差し引いた「800万円-100万円=700万円」になります。

したがって[1]が正解です。