FP3級 2016年5月 実技(FP協会:資産設計)問4

問4

下記<資料>に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、この企業の株価は1,500円であるものとし、購入時の手数料および税金は考慮しないこととする。
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  1. 2016年3月期の決算見込み額における株価収益率(PER)を、この企業の同業種の平均的な株価収益率(PER)が10.0倍であるとした場合、これと比較すると、この企業の株価は割高といえる。
  2. この企業の株を2014年11月に購入し、2015年5月まで保有していた場合、所有期間に係る1株当たりの配当金額(税引前)は64円である。
  3. この企業の株を1単元購入するために必要な資金は15万円である。

正解 2

分野

科目:C.金融資産運用
細目:5.株式投資

解説

  1. 適切。PER(株価収益率)は、株価が1株当たり当期純利益の何倍になっているかを示す指標で、PERが低いほどその銘柄は割安であると判断されます。

     PER(倍)=株価÷1株当たり当期純利益

    【業績】欄の"1株益"と"16.3"が重なる部分を見ると、2016年3月期の1株当たりの純利益(見込み)は133.9円となっています。問題文にて株価は1,500円とするとしているため、PERは「PER=1,500円÷133.9円≒11.2倍」です。この数値は、同業種の平均的な株価収益率である10.0倍よりも大きいため、この企業の株価は割高であると判断されます。
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  2. [不適切]。【配当】欄を見ると、2014年11月から2015年5月の間には、1回の配当(15.3 32)があったことがわかります。つまり、1株当たりの配当金額は32円です。
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  3. 適切。この企業の1単元は、【株式】欄の"単位"より100株とわかります。株価は1,500円ですので、1単元購入するために必要な資金は「1,500円×100株=150,000円」となります。
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したがって不適切な記述は[2]です。