FP3級過去問題 2010年5月学科試験 問20

問20

所得税法上、勤続年数が20年以下の場合(障害者になったことに直接基因して退職した場合を除く)の退職所得控除額は、「70万円×勤続年数(最低金額は140万円)」の算式により求められる。

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問題難易度
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×83.2%

解説

退職所得とは、退職により勤務先等から受ける退職手当などから生じた所得です。社会保険制度などにより退職に基因して支給される一時金、適格退職年金契約に基づいて生命保険会社等から受ける退職一時金なども退職所得とみなされます。退職所得は、以下の算出式で計算し、他の所得と分離して所得税額を計算します(分離課税)。

 退職所得=(退職手当等の収入金額-退職所得控除額)×1/2

上記の式のうち退職所得控除額は、勤続年数に応じて増加していきますが、その計算方法は下表のように勤続年数が20年以下と20年超のケースで異なります(20年以下の部分に対しては40万円、20年超の部分に対しては70万円を乗じて算出される)。
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退職所得控除額は、勤続年数のうち20年以下の部分に対しては40万円、20年超の部分に対しては70万円を乗じて算出されるので、勤続年数が20年以下の場合に勤続年数に乗じる金額は40万円です。また退職所得控除の下限額は80万円です。したがって記述は[誤り]です。