不動産の譲渡に係る税金(全83問中31問目)

No.31

「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例」の適用を受けるためには、譲渡価額が5,000万円以下でなければならない。
2018年1月試験 問24

正解 

問題難易度
19.0%
×81.0%

解説

「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例(以下、本特例)」とは、相続や遺贈によって取得した被相続人の居住用財産であり、その後、空き家になっていたものを一定期間内に譲渡した場合に、その譲渡所得の金額から最高3,000万円を控除できる特例です。

本特例の対象となる「被相続人居住用家屋」とは、相続の開始の直前において被相続人の居住用となっていた家屋で、次の3つの要件全てに当てはまるものをいいます。
  1. 昭和56年5月31日以前に建築されたこと(旧耐震基準)
  2. 区分所有建物登記がされている建物でないこと
  3. 相続の開始の直前において被相続人以外に居住をしていた人がいなかったこと
また、本特例の対象となる「被相続人居住用敷地等」とは、相続の開始の直前において「被相続人居住用家屋」が建っていた敷地です。

本特例の適用を受けるためにはいくつかの要件があります(一部を抜粋)。
  1. 売った人が、相続または遺贈により対象となる家屋及び敷地を取得したこと
  2. 対象となる家屋を売るか、家屋と敷地等をセットで売る※1、または、家屋の全部の取壊し等をした後に敷地等を売ること※2
  3. 相続開始から3年目の年の12月31日までに売ること
  4. 売却代金が1億円以下であること
  5. 親子や夫婦など特別の関係がある人に対して売ったものでないこと
そして、適用を受けるためには以下の書類を添えて確定申告をすることが必要です。
  1. 譲渡所得の内訳書
  2. 売った資産の登記事項証明書等
  3. 売った資産の所在地を管轄する市区町村長から交付を受けた「被相続人居住用家屋等確認書」
  4. 売買契約書の写しなどで売却代金が1億円以下であることを明らかにするもの
  5. (家屋付きで売る場合)耐震基準適合証明書又は建設住宅性能評価書の写し
本特例の適用を受けるためには譲渡価額が1億円以下でなければなりません。したがって記述は[誤り]です。

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