不動産の相続対策(全39問中20問目)

No.20

2023年中に開始する相続により取得した宅地(面積400㎡)が「小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例」における特定居住用宅地等に該当する場合、相続税の課税価格に算入すべき価額の計算上、減額される金額は、()の算式により算出される。
  1. 宅地の評価額×200400×50%
  2. 宅地の評価額×330400×80%
  3. 宅地の評価額×400400×80%
2016年9月試験 問60

正解 2

問題難易度
肢113.6%
肢273.9%
肢312.5%

解説

「小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例」とは、相続開始時点で被相続人の事業用または居住用で使用されていた宅地のうち、一定面積までの部分について相続税の課税価格に算入すべき額を減額する制度です。なお、相続開始前3年以内に贈与により取得した宅地等や相続時精算課税に係る贈与により取得した宅地等については、この特例の適用を受けることはできません。

税法では各区分ごとの要件が細かく定められていますが、FP3級では主に適用区分ごとの限度面積・減額割合が問われるので、その部分のみを抜粋します。
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「特定居住用宅地等」では、評価額のうち330㎡までの部分について80%が減額されます。設問のように宅地面積が限度面積を超えるケースでは、まず評価額のうち限度面積に相当する分を求め、それに減額割合を乗じて減額分を算出します。

 減額分=評価額×330㎡400㎡×80%

したがって適切な計算式は[2]です。