相続と法律(全143問中126問目)

No.126

下記の親族関係図において、各相続人の法定相続分は、()である。なお、二男は、相続開始前にすでに死亡している。
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  1. 妻A 1/2、長男B 1/2
  2. 妻A 1/2、長男B 1/4、孫C 1/4
  3. 妻A 1/3、長男B 1/3、孫C 1/3
2010年5月試験 問56

正解 2

問題難易度
肢112.1%
肢284.9%
肢33.0%

解説

法定相続分は、各相続人の相続財産の取り分として法律上定められた割合です。遺産分割をする上での目安となります。

法定相続分は、法定相続人の組合せにより以下のように定められています。子、直系尊属、兄弟姉妹がそれぞれ2人以上いるときは、原則としてその中で均等に分けます。
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法定相続人の範囲ですが、死亡した人の配偶者は常に相続人となり、配偶者以外の人は、「子」→「直系尊属」→「兄弟姉妹」の順序で配偶者と一緒に相続人になります。

設問のケースでは、まず存命中の配偶者が法定相続人になります。そして被相続人には第1順位に当たる子がいるため、法定相続人は「配偶者と子」の組合せになります。また「二男」は既に死亡してますが、その子供である「孫C」がいるので、「二男」の法定相続分は「孫C」により代襲相続されます。したがって法定相続人は「妻A」「長男B」「孫C」の3人です。
配偶者と子が法定相続人になるケースにおける法定相続分は、配偶者1/2、子1/2です。さらに子の法定相続分である1/2は、2人の子に均等配分されます。すなわち「長男B」および(二男の分を代襲相続する)「孫C」の法定相続分は1/4になります。したがって[2]の組合せが適切です。

[法定相続人と法定相続分]
・妻A … 1/2
・長男B … 1/2×1/2=1/4
・孫C(代襲相続) … 1/2×1/2=1/4

代襲相続 … 本来相続を受けるベき、被相続人の子または兄弟が亡くなっているときに、その子や孫が代わりに法定相続人となる制度