損益通算(全40問中11問目)

No.11

Aさんの2023年分の各種所得の金額が下記の<資料>のとおりであった場合、損益通算後の総所得金額は()となる。なお、各種所得の金額に付されている「▲」は、その所得に損失が生じていることを表すものとする。
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  1. 550万円
  2. 600万円
  3. 700万円
2019年9月試験 問47

正解 2

問題難易度
肢121.2%
肢272.5%
肢36.3%

解説

損益通算とは、所得税における総所得金額の計算上、赤字の所得金額を別の所得の黒字の金額から差し引くことです。損失を別の所得と損益通算することが認められているのは以下の4種類の所得に限られます。4つの所得は富士山上(フジサンジョウ)の語呂合わせで覚えましょう。
  • 不動産所得(土地等の取得に充てた借入金の利子部分を除く)
  • 事業所得
  • 山林所得
  • 譲渡所得(土地・建物、上場株式、生活に通常必要でない資産の譲渡を除く)
この4種類の所得の1年間の収支が損失である場合には、その金額を給与所得や一時所得などの他の所得から差し引くことが認められています。

設問のケースでは、黒字の不動産所得と赤字の事業所得は相殺されますが、雑所得は損益通算の対象外なので損失を総所得金額から減じることはしません。したがって総所得金額は、不動産所得から事業所得の損失を差し引いた「750万円-150万円=600万円」になります。

したがって[2]が正解です。